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2023.12.15 不動産ニュース
年収とマンションの「買いにくさ」「買いやすさ」②
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添付しているグラフは、年収倍率を算出する際の平均年収とマンション価格(ここでは中古マンション価格を採用しました)の増減具合を把握するため、2010年時を100とした場合の推移を表しました。これを見ると、中古マンション価格の上昇に対して、平均年収がほぼ横ばいで推移しているのが分かります。
以上のように、日本は他国に比べても年収倍率が高く、また、年収倍率の推移を見ても年々「買いにくい」状態が進行していると言えます。ただ、日本は低金利が続いており、また、住宅ローン控除などの税の優遇も手厚い状況です。その点を考えると「買いにくさ」は、単純に年収倍率だけでは把握することは出来ません。更に、東京カンテイが算出する年収倍率は、世帯年収ではないので、共働き世帯、とくにパワーカップルの場合は、夫婦同額の年収とすれば世帯の年収が平均値の2倍近くになる世帯もあり、そうすると年収倍率にすると半分になる場合もあるとみられます。
いずれにしても、今後注目すべきは金利の上昇であると言えます。日本でも長期金利が上昇し始めていますが、実際に影響を受けるのは住宅ローン借入時の固定金利で、変動金利へはすぐに影響しないとみられています。どちらにしても、今後年収倍率の上昇に加えて金利が上昇し、マンション価格が下がらないとすれば、益々「買いにくい」状況になるとみられます。