・地価回復のペースがより勢いづく大阪圏
3大都市圏のひとつである大阪圏(3大都市圏は、東京圏・大阪圏・名古屋圏と表記されます)では、住宅地が前年比プラス1.1%、商業地がプラス1.6%とどちらも2年連続の上昇となりました。インバウンドを含めた観光客の足が戻ってきたことで、繁華街などを中心に商業地の上昇幅が拡大しました。特に大阪市では、2025年の大阪・関西万博の開催や2029年秋に開業を予定している統合型リゾートなどへの期待から、地価が上昇しており、大阪圏の地価回復を牽引しています。
地価公示と基準地価の共通地点における半年ごとの地価変動率の推移を見ていきましょう。添付の資料、国土交通省「都道府県地価調査」より作成しました「地価公示・基準地価 共通地点における半年ごとの地価変動率の推移」です。
これを見ると、コロナ直撃後の回復は、住宅需要の底堅さから住宅地の方が早かったのですが、その後は、商業地の回復が際立っています。更に、昨年の基準地価から今年の地価公示(グラフでは、R4年7月~R5年1月)よりも、今回(R5年1月~7月)の上昇率が際立っており、今回の基準地価で地価回復のスピードが加速化しているのが分かります。
インバウンドを含む観光業が回復しており、更に万博やIRなどへの期待もあり、今後は更に、地価上昇へ勢いづいていくものと考えられます。