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2022.10.28
2022年基準地価発表!住宅地は31年振りの上昇。商業地は全地点のうち41%で上昇
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9月20日、国土交通省がまとめた2022年の都道府県地価調査(基準地価)が発表され、全国の全用途平均は3年振りの上昇となり、コロナ禍からの回復傾向が見られました。
 住宅地が31年ぶりにプラスになったことは、大きく話題になりました。都市部への移動がスムーズな地域、また地方都市中心部での住宅需要が堅調であることが要因とされています。また、コロナ禍を経て、テレワークなど生活スタイルの変化により、よりよい住環境への需要も住宅地上昇の後押しとなりました。
 商業地もコロナの規制緩和やインバウンドの回復期待などにより3年ぶりの上昇となっています。
次に大阪圏に絞って基準地価を見ていきましょう。(注:関西エリアのことを、国土交通省が公表する地価では、大阪圏と表記しますが、概ね近畿圏と考えてください。)

 大阪圏の住宅地は、プラス0.4%で、3年振りのプラスとなりました。特に、兵庫県の芦屋市(2.8%)、伊丹市(1.8%)、川西市(1.7%)、西宮市(1.2%)、宝塚市(1.1%)と、阪神間での上昇が際立ちました。もともと、大阪中心部への利便性や住環境の良さから、住宅需要が高いエリアでありますが、コロナ禍を経て更に需要が伸びたと見られます。
 大阪圏の商業地は、前年のマイナス0.6%からプラス1.5%と上昇に転じました。コロナ禍による行動制限が緩和されたことで、国内需要が回復し、中心部や繁華街で地価の下落幅が縮小しました。例えば、令和3年調査において、商業地でもっとも下落率が高かったミナミの商業施設「デカ戎橋ビル」は、今年マイナス1.6%で、前年の18.5%から下げ幅が大幅に改善されました。このところ外国人観光客が増えてきており、インバウンド観光に強い当エリアの商業地は、次年度以降は上昇が期待できそうです。

今回の令和4年基準地価では、新型コロナの影響が徐々に薄れてきたうえに、水際対策が緩和されてインバウンド需要が徐々に戻るという期待感から、これまで大きくマイナスとなっていた繁華街エリアでも減少幅が縮小するなど、回復基調が見られました。
気になる今後ですが、いまだ大阪心斎橋・なんばエリアでは、店舗の空きが続く場所も点在するなど回復基調にありますが、完全回復まではあと少し時間がかかるかもしれません。しかし、大阪圏では、2025年の大阪・関西万博も控えており、地価のプラスが期待できる要因もあります。
また、歴史的な円安が続いており、海外投資家からの日本不動産購入が更に増えていくことも考えられます。海外投資家から見ると日本はもともと、利回りの良さで他のアジア地域に比べて好条件でありました。円安で更に、海外投資家による日本への不動産投資に拍車がかかることも想定されます。その結果、地価が上昇する可能性も考えられます。
一方で、金利の動向にも目を向ける必要がありそうです。日銀は量的緩和を継続する意向を発表していますが、もし、今後日本も欧米諸国と同じように金利上昇に舵を切るとしたら、地価の上昇基調にストップがかかる可能性もあります。今後の金利のゆくえに、注意が必要と言えそうです。

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